未来型ポータルとAIブラウザ化構想レポート
【はじめに】
現代、私はChatGPTをブラウザの代わりとして活用している。
従来のブラウジング――つまり、Google検索して、サイト一覧から一件ずつクリックして読む――このプロセスが非常に面倒であり、最も「だるい」工程だと感じる。
そのため、AIによって必要な情報だけをピンポイントで要約取得するスタイルが今後主流になると直感している。
ここから導き出される問いはこうだ:
「既存のブラウザの役割は将来どうなるのか?」
【ブラウザの未来的役割】
-
情報の貯蔵・静的ファイルアクセスレイヤーとして残る
- あまりに巨大なデータ量を、常にAI処理だけで賄うのは非現実的。
- 静的リソース(クラウドフロントなど)で即時アクセスできる「情報図書館」としてブラウザの役割が変わる可能性が高い。
-
LLMO(Large Language Model Optimization)時代への移行
- 従来のSEO対策(人間が読むための整理)ではなく、
- AIが意味ベースで探索・構築するための最適化(セマンティック構造)が主流となる。
【AR/VRは前提ではない】
- 未来型ポータル構想において、AR/VR技術の普及は必要条件ではない。
- 現段階でも、2Dベースのスクリーンだけで十分、 革新的なブラウザ体験を作り出すことが可能である。
【ポータル体験の革新案】
URLをクリックする以外の、新たなアクセス方法を考える。
- ユーザーが意図(リクエスト)をチャット入力する
- AIが必要なリソースを予測し、URIを自動作成する
- そのリソースを組み立て、動的にポータル内で生成する
結果:
- 「oooo会社のコーポレートサイト」と打つと
- 自分専用のコーポレートサイトがポータルからワープ生成される
ポイント:
- 自分専用=現在のLLMで予測されたコーポレートサイトを動的に作成するのではない
- 予め会社側で用意されたリソースまたは、正式に開発された下地に基づいてAIによって生成されるためのベースとなる技術と開発が不可欠
- ユーザーがChatGPTなどの代替ブラウザでポータルを通して体験できるクリエイティブな新世代的な動的なWEBサイト
- URIやディレクトリ構造そのものを変革する必要があるかもしれない
- URIのAI生成に基づき、リソースと紐付けることでハルシネーションのないWEBサイトをAIによって個人のために生成・体験可能にしたい
【リソース準備と技術的現実性】
- 現状では、リソース(コンポーネント、データ)は開発者が事前に準備する形が現実的。
- ただし将来は、AIがリソース自体を自動生成し始める可能性がある。
- 問題は、リソースのデータ量爆発と格納管理の限界。
これに対するアプローチ:
項目 | 対策 |
---|---|
データ量増大 | BLOBストレージ活用(小さな単位で効率格納) |
リソース構成管理 | 物理ディレクトリ構造ではなく、意味タグベース管理へ移行 |
【セマンティックWeb技術の統合】
未来型ポータルには、次の技術連携が必須となる。
- RDF(Resource Description Framework)でリソース意味付け
- SPARQLで意味ベース検索・推論実行
- 意味ネットワーク(ナレッジグラフ)によるサイト動的生成
技術 | 概要 |
---|---|
柔軟な意味表現 | 途中で新しい関係を追加できる拡張性 |
意味的な検索 | 「未来建築に関連する著名人すべて」といった複合検索が自然に可能 |
分散型対応 | 違うサーバー間でも意味クエリ横断できる |
AI連携 | 意味ベース構造だからAI推論と高い親和性を持つ |
【従来Web vs 未来型ポータル】
項目 | 従来Web | 未来ポータル |
---|---|---|
リソース管理 | 点(ページ単位) | 意味ネットワーク(知識グラフ) |
アクセス方法 | キーワード検索+リンククリック | 意図入力+意味ナビゲーション |
最適化手段 | SEO(人間向け) | LLMO(機械向け) |
ユーザー体験 | サイトを探す旅 | ポータルから目的世界へ即ワープ |
【未来Web設計思想=Composable Web】
通常のWeb:
- 巨大な一枚岩のサイトを開発。
未来のComposable Web:
- 小さなUIパーツ単位でリソース化。
- 必要なときだけ、AIが組み立てる。
項目 | Lambda(FaaS) | 未来ポータル案 |
---|---|---|
本質 | 小さな関数単位で実行 | 小さなUIパーツ単位で組み立て |
実行タイミング | 必要な時だけ関数実行 | 必要な時だけUI生成 |
負荷 | 最小限 | 最小限+柔軟性大 |
【課題と提言】
ボタンを押す → 次に何が来る?
この予測は、単なる画面遷移だけでなく、個人特化意図推論が必要となる。
- 世界中すべてのユーザーを一律に扱うのではない。
- 個別ユーザーの行動・意図に基づく、小規模学習を中心に置くべき。
結論:
- 小型化されたパーソナルAI+意味リソースネットワーク
- これこそが、未来のWeb×ポータル体験の中核となる
まとめ
未来のブラウジングは:
- ページを探すのではない。
- 意図を投げるだけで、空間そのものが生成される。
2Dスクリーンだけでも実現できる。
課題
button を押す→次何がくる?っていうアンセマンティックな予測は、違う角度で求められそう。
それを全体、世界中のユーザー、ウェブサイトに当てはめようとするから、非現実的に思えるが、個人に特化したAI開発がOpenAIの目的なら、それこそ、その重要なミスの許されない部分を徹底的に学習させる。もっと小規模な学習によってSAASやウェブサイトのUI開発×AIが進行されるべきでは?
現実的かつ開発中:操作履歴を個人単位で蓄積して保存する。またはユーザー自体が編集可能な履歴を作成し、それに基づくマクロの作成である程度の自動化。